腎臓に関する検査にはいろいろあります。
まずは、ざっと列挙いたします。
血液検査
尿検査
エコー検査
CT検査、MRI検査
腎生検
これらのうち、頻繁に行われる検査は『血液検査』、『尿検査』、『エコー検査』です。当院でももちろん行うことができます。他の検査は急性期病院などで行われる検査で、必要性を考慮しておこないます。
血液検査の見方
ずばり、『eGFR』だけをみてください。腎臓の項目にはBUNやCreなどがあるのですが、これらは見なくてもいいです(医療者がみればよいと思います)。この『eGFR』の数値が腎臓の力を示しており、「腎臓の力が100点のうち何点か」というように、学校のテストのようにとらえて頂いて構いません。
尿検査の見方
ずばり、『蛋白尿』と『血尿』だけを見てください。これらが陽性(+など)ですと腎臓の病気がある可能性が高くなります。片方のみの陽性なのか、両方とも陽性なのか、程度はどれくらいなのかで考えるべき疾患は異なりますので、そこは専門医にお任せください。
また、もし尿蛋白の量(尿蛋白/Cr比)があれば下記の表のように重症度分類ができます。
エコー検査では何をするの?
腎臓の大きさや形をみて腎臓病の原因がなにかを推測します。実は尿がたまっていて薬の副作用だった!!という事例も最近は増えており、大変重要な検査の一つです。
以上、腎臓に関する検査について重要な点のみ説明いたしました。これまでの健診の結果も参考に自分の腎臓について確認してみてくださいね。腎臓が気になる方、実際に下の表の黄色以上の方はいつでも当院へご相談ください。
エビデンスに基づくCKD診療ガイドライン2023 編集 日本腎臓学会 より引用